リストカットをやめたいと思っている人、やめたいと思っても自分ではリストカットを止められなくなってしまっている人。
今回は、どうしても自分でなんとかしたいと思っている人へ、リストカットがしたくなった時に代わりにしてみると良いことをまとめていきます。
mokuji
1. リストカットに至る心理
リストカットは、過度のストレスや不安、見捨てられ感を感じ、自暴自棄に陥ったりした際に、自身を傷つけてしまう行為です。
そういった不安やストレスの発露としてリストカットに及ぶため、切った直後には精神的に楽になったり気持ちが落ち着きます。
そして、それを繰り返すにつれて自然と、
「リストカットをする事がストレスや不安な状態から救われる唯一のパターン」
という意識が刷り込まれていってしまいます。
その時にはすでに、「良くない事だと分かっているけれど、その一方で必要不可欠なもの」となってしまっていることが多いのです。
ですので、リストカットへの依存を減らしたい場合には、
「ストレスや不安な状態から救われる手段がリストカットしか無いという意識や状況をいかに変えていけるかどうか」
がカギとなってきます。
2. まずは自分に甘く、優しく!
「救いがリストカットしか無いという意識をいかに変えていけるか」とは言っても、そもそも、リストカットに繋がるようなストレスや不安な状態をつくり過ぎないことが大前提です。
まずは、自分にもっと優しくなりましょう。甘やかしてあげましょう。完璧を求めたり、自分を責めたりし過ぎるのは不安に繋がってしまいます。初めは無理にでも意識して自分に優しくなってあげましょう。
辛くなったら、「まあいっか」「どうでもいいや」「いざとなったら辞めてやろう」で大丈夫です。
意識して自分に優しくする中で、全部投げ出して逃げ出しても案外なんとかなったりすることを何度も経験し、自然と力が抜けストレスや不安を感じることも少なくなっていくはずです。
そして、それでも切りたくなった時には、自分を責めないでください。自己嫌悪に陥ったりしないでください。
「今まで切ってたんだから切りたくなるのは当たり前だし、そんなすぐにやめられるならとっくにやめてるわ」
くらいの楽な気持ちで考えて、これから書くことを試してみましょう。
3. リストカットがしたいと思ったら、代わりにコレ!
自分に優しくし、身体や心をリラックスさせるよう心がける中でも、時にはどうしてもリストカットがしたい衝動に駆られる事はあると思います。
そんな時は、リストカットの代わりになることを試してみましょう。
3-1. 氷などをいつも切る場所にあてて刺激を与えてみる
リストカットの目的の多くは、不安やストレスから感じるつらい感情を「痛み」に置き換えることで耐えやすくすることです。
冷たい感覚は強い痛みに似ているので、保冷剤を当てたり、氷を握ることは効果的です。冷たさが痛みに変わってきたら皮膚から離すようにしましょう。
氷がない場合は、輪ゴムで皮膚を弾くことで痛みを与えることも効果があります。
3-2. 皮膚を赤く塗ったり、傷跡を描いてみる
リストカットへの依存の中には「血や傷跡をみると安心する」といったこともあるため、赤のボールペンなどで、自分で傷跡(血)を描いてみましょう。刃物で皮膚を切ったことの代わりにすることができます。
ハロウィンでよく見かける「傷メイク」をしてみるのも良いかもしれません。ティッシュ、メイク道具、水性ペンや水のりなど、簡単なアイテムでなかなかリアルな傷をつくることができます。
傷跡をつくるのについつい没頭してしまうこともありますし、できあがったリアルな傷跡を見て安心することもできるので効果的な方法です。
万が一傷メイクの腕が上達しすぎてしまったら、ハロウィンの時に本気を出しましょう。
3-3. 怒りや悲しみ、今感じている全ての事を紙に書いてみる
自分が思っていることや自分に言われた言葉、その時に起きた出来事などを全てノートや紙に書いてみることで、頭の中で自分の気持ちを整理することができます。
誰に見せるわけでもないので、殴り書きでひたすら手を動かしてみましょう。
全て書きつくした後に、その紙をやぶいてしまえばさらにすっきりできるかもしれません。
「スカッとノート」- http://www.edit-note.com/
3-4. 皿や食器を壁や床に投げつけてみる
むしゃくしゃした時にお皿を割るとすっきりするという話は聞いたことがある人も多いと思いますが、ストレスや感情を外に吐き出すことは大事なことです。
特に女性の場合は、派手な発散をしづらいために、攻撃性が内向した結果でリストカットを行うことも多いとされているので、全て外側へ発散してしまいましょう。
3-5. クッションを叩いてみる
これもストレスや感情を外に吐き出す方法のひとつです。
クッションを何かに見立てたりはせず、ただ感情のままに、自分の手や新聞紙を丸めた棒などで叩きます。「クレヨンしんちゃん」でネネちゃんのママがやってたやつです。
4. 自分を大切にできるのも結局、自分
リストカットの代わりにオススメするこれらの行為は、あくまで一時的な代替手段にすぎません。なので、長くこれらの行為に依存し続けるのも良くはありません。
大事なのは、これらでリストカットの衝動をおさえることができた時に、「傷つけるのを自分は我慢できた」という自分が自分をコントロールできたことへの実感を感じる事です。
自分の身体を守り、管理し、コントロールできるのは自分自身で、自分を大切にできるのも結局、自分であるということに気づくことができるようになれば、自然とリストカットの衝動も抑えられるようになっていくはずです。
アニメや漫画の主人公でも、自らの中に潜む別の何かの暴走や破壊衝動を、自らと向き合うことで抑え従えることができた結果、強くなる的な展開はありがちですが、まさにそんな感覚を感じることが大事かもしれません。
リストカットに悩まされている人は、まず、自分に優しくして身体や心をリラックスさせましょう。そして、リストカット衝動を一度でも我慢できたなら自分を褒めてあげることから始めてみましょう。
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