平成27年(2015年)の自殺者数について見てみよう | IQUO

平成27年(2015年)の自殺者数について見てみよう

2016-11-03  


今回は、平成27年(2015年)の自殺について少し見ていきます。

難しいことは省いてなるべく分かりやすく書いていくので、未成年の人達にも興味を持ってもらえたらと思います。

1.自殺者の数字はあくまで国が発表した数字

平成10年以降、3万人を超えていた自殺者数ですが、ここ数年で自殺者数は、3万人を下回るようになってきました。

以前の記事でも書いた通り、

遺書がない等の場合は自殺者にカウントされていない可能性があったり、日本の場合は変死数の中に自殺は含まない前提で数字を出している可能性があったりするので、

この発表は厚生労働省の出した数字に過ぎません。

なので、「分かっている範囲での自殺者数」というとらえ方で良いと思います。

2.平成27年(2015年)の自殺者数

平成27年(2015年)の自殺者数は、2万4025人でした。

1年前と比べると、1402人(5.5%)減少しているようです。

ちなみに、2003年からの自殺者数の推移はこんな感じ。
(スマホ用に表の画像は縦長にしています)

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3.自殺者数の男女の割合は?年齢別の割合は?

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上の表を見てわかるように、自殺者の割合としては、男性が7割、女性が3割といった感じです。

10年以上前から比べると少し女性の割合が増加していますが、これは全体の人口の男女比の変化からと考えて良いと思います。

年齢別の自殺者数

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年齢別では、自殺者全体の約2%が未成年(~19歳)の自殺となっています。

そして、多いのが、40代~60代の自殺です。

特に、自殺者全体の4割を40代~60代の男性が占めています。

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厚生労働省 自殺対策白書

長年、仕事や家庭を支えるために頑張ってきたけれど、急に糸が切れてしまい、死にたいと考えてしまうような男性が多いのが40代や50代。

そして、やはりこういった悩みにぶつかった時、独身で身寄りがなく、相談相手もいないといったことも大きな要因となってしまっているようです。

4.自殺の原因と動機は?

自殺者全体の4割を40代~60代の男性が占めているということですが、ここでは各世代や性別ごとの自殺の動機を見ていきたいと思います。

分かりやすいものだけあげていきたいと思います。

40代は家庭問題での自殺が多い

40代では、男女ともに家庭問題での自殺者の割合が多いようです。親のこと、子供のこと、夫婦のことなどで頭を悩ませてしまうつらい世代なのかもしれません。

・経済的な問題では男性の自殺が顕著

経済的な問題が原因での自殺は、女性よりも男性が圧倒的に多いです。40代50代では、女性の10倍以上の男性が、経済的な問題や生活難で自殺をしてしまっています。
独身男性の悩みの大きな悩みの1つが経済的な問題にあることも考えられます。

若い世代は仕事関係での自殺が

仕事関係の悩みでの自殺は、比較的若い世代で多く、男性は30代40代、女性の場合は20代から40代といった世代で多いようです。
職場の人間関係がうまくいかなかったりで、病んでしまったりふさぎ込んでしまうというのは、若い世代からもよく聞く悩みの1つなので、そこから自殺につながってしまうことも多いようです。

学校問題での自殺の多い10代20代

そして、19歳以下の未成年と20代の自殺の理由の大半は、やはり、学校問題となっています。

学校での人間関係やいじめなどの問題をニュースでも度々見るように、学校問題は、若い世代の大きな悩みの1つとなっています。また、若い世代は、「リストカット」といった自傷行為も多く、日頃から、大人や周りに理解してもらえないという気持ちなどで死にたいと考えてしまう人も多いようです。

60代70代は健康問題での自殺が多い

さいごに、60代70代になるとやはり健康問題での自殺の割合が多くなります。

病気が多くなり、身体の自由がきかなくなったりで、どうしてもそういったつらさから、自殺に至ってしまうようです。孤独で身寄りが無かったりすることも、健康問題での自殺を後押ししてしまっている原因となっているかもしれません。

5.自殺の手段は?

平成27年(2015年)の自殺の手段についても、見ておきたいと思います。

男女別の自殺手段

男性

1位 「首つり」 68.8%
2位 「練炭など」 8.6%
3位 「飛び降り」 8.0%

女性

1位 「首つり」 60.4%
2位 「飛び降り」 13.2%
3位 「入水」 5.6%

男女ともに「首つり」での自殺が圧倒的に多いですが、男性と女性では、それ以降が全く変わってくるようです。

上でも書いたとおり、自殺者の男女比は約7:3ですが、じつは自殺未遂に関しては、女性の割合が高い傾向があります。
20代から40代の女性の自殺者においては、その中の40%以上が自殺未遂歴ありという調査結果もあるため、手段も男女での差が出てくるのかもしれません。

世代別の自殺手段

世代別の自殺手段の上位はこういった感じ。

19歳以下

1位 「首つり」 59.5%
2位 「飛び降り」 16.9%
3位 「飛び込み」

20代

1位 「首つり」 56.9%
2位 「練炭など」 13.5%
3位 「飛び降り」

30代

1位 「首つり」 63.3%
2位 「練炭など」 14.0%
3位 「飛び降り」

40代

1位 「首つり」 64.5%
2位 「練炭など」 13.2%
3位 「飛び降り」

50代

1位 「首つり」 70.9%
2位 「練炭など」 9.2%
3位 「飛び降り」

60代

1位 「首つり」 74.2%
2位 「飛び降り」 6.3%
3位 「練炭など」

どの世代でも「首つり」が圧倒的に多いようです。

19歳以下は飛び込み自殺が上位にきているのが、特徴的です。
これは、やはり学校問題での悩みが多い中、通学途中にある死ねる選択肢となってしまうのでしょうか。日頃から死にたいと思う中で、ある時ふと衝動に駆られてしまうこともあるのかもしれません。

6.自殺の多い月、曜日と時間は?

最後に、自殺の多い月、曜日と時間帯について見ていきたいと思います。
曜日と時間帯に関しては、自殺を発見した曜日や時間となっています。

寒いと自殺者も減る?自殺者の多い月とは

まず、平成27年(2015年)の月ごとの自殺者数を見ていきます。

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どの月が多いか分かりやすいように折れ線グラフにするとこんな感じです。
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3月から5月にかけて自殺者数が比較的多いことが分かります。3月から5月というのは、これから環境が変わる、もしくは変わったといったタイミングなので、仕事や学校などでも新たな悩みが出てきやすい時期と言えます。先への不安や憂鬱な日々から自殺を考える人も増えがちなのかもしれません。

また、よく寒い時期は自殺者も減るという話がありますが、このグラフを見る感じそうとは言えないようです。寒い時期に自殺者が減るのは、あくまで入水自殺のような寒さを連想させるような場合だけなのかもしれません。

自殺発見曜日

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厚生労働省 自殺対策白書

発見される曜日は月曜が最も多いようです。月曜の次は火曜が多く、週末になると少なくなっていることが分かります。やはり、悩みの原因となっている仕事や学校の始まる週の頭に多いのでしょうか。

自殺発見時間帯

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厚生労働省 自殺対策白書

時間帯は、男女とも10~12時の発見が最も多くなっていますが、日中はさほど時間帯による差は無いように思います。一方で夜は少なくなっていますが、これはあくまで発見時間帯なので、自殺を図る時間帯とは大きくズレている可能性もあるでしょう。

おわりに

自殺問題は、自分とは関係ない、遠くにあるような問題に感じる人も多いかもしれませんが、

じつは毎年これだけの数の人が実際に命を落としているように、身近で起こりうる問題です。

家族や友達の変化に気づいて声をかけてあげたり、悩みや話を聞いてあげることがとても大切です。

また、「死にたい」と思っている人も、一人で悩まず、周りの人に相談してみましょう。

最近では電話やインターネットなどを使った「いのちの電話」も増えてきています。

悩みや心の苦しさを思いっきり吐き出すことで気が楽になることがあるかもしれません。


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