「自分が死んだら散骨して欲しい」
こういった選択をする人、望む人が近年増えてきました。
散骨とは一体何なのか、まずは正しく理解する必要があります。

いま巷で話題の散骨ってどんなもの?

 
遺骨をお墓に納めず、海や山へぱーっと撒いてしまうような光景、映画やアニメで見かけたことはありませんか?
こういった遺骨を埋葬しないで「撒く」ことを散骨と言います。

 
特に最近では、海への散骨(海洋散骨)がメディアなどでも取り上げられることが多くなり、自分が死んだら散骨して欲しいといった声も本当に最近増えてきた気がします。
 
もしかしたら、これから散骨はスタンダードなものになってくるのかも!?
 

テレビで散骨が話題に!ネットでは自分が死んだら散骨してほしいの声が多数
http://matome.naver.jp/odai/2140724261256096501

 

今すぐ窓から散骨はNG!? 気になる散骨の許可と手続き

 
それじゃあ適当に好きなところへ撒いてしまっていいかというと、どうやらそうではないようです。
ノリで適当に、自由にドラマチックにってわけにはいかないようです。
 

故人が毎日のように通っていたゲーセンに・・・ファサーッ
俺が一番輝いていた地元のライブハウスでステージから・・・ファサーッ
何となく家の前に、そのまま大きめのやつをファサーッ

 
散骨LIVE
 

これはきっとアウトになる可能性が極めて高いです。
 
現在、墓地埋葬に関する法律は、「墓地、埋葬等に関する法律」と刑法190条の「遺骨遺棄罪」の二つがあるものの、遺骨を撒くことに関して法的な制約は基本的にはありません。
 
法務省でも、散骨に対して「節度をもって葬送の一つとして行われる限り違法ではない」という見解が認められています。
(※海外では法律の規制がある場所もあるので適当にファサーッせず業者にお願いするようにすると良いです。)
 

じゃあライブハウスファサーッしてもいいんじゃない?

 

ここで、大事なのはあくまで節度をもってということです。
 
つまり、散骨には許可や手続きの必要はありませんが、ルールを守りましょうということです。
 

散骨に関して法的な制約が無い大きな理由の1つとして、法的に未整備な面が考えられます。
そのため、周囲の人の感情へ配慮をしないで行うと、トラブルの原因にもなってしまいます。
たしかに、知らない人の遺骨が家の前に撒かれているなんて所を目撃してしまったら、あまり気分の良いものではありません。また、宗教的感情などから気色のわるいものだと感じる人もいるかもしれません。
 
そのため、散骨はできる限りこっそりと、痕跡を残さないことが必要になります。
 

おさえておきたい散骨の基本ルール3つ

 

そのままの形で散骨しない

あくまで人の目にふれない形にしておきましょう。粉末状にしてしまうのが美しいです。ここはしっかりとドラマなどの演出を見習いましょう。

 

他人の私有地で勝手に散骨しない

私のお墓の前で撒かないでください、という歌もあった気がします。人の土地で勝手に撒くのは問題外です。

 

環境問題に配慮した上でおこなう

海での散骨は風が強いため、飛散しないように配慮し、水溶性の紙袋などに入れて行いましょう。遺品を一緒に海に撒くのは完全にマナー違反です。

 

上記の基本ルールを守って静かにすみやかに自然に還してあげることが、故人への優しさです。
散骨を希望する人が近年増えていることもありますが、無縁仏の問題や墓じまいをおこなう人が増加傾向ということもあり、これから散骨含め自然葬は今以上にスタンダードな葬送の形になるかもしれません。
 
その際には、ルールをしっかりと守った上で、お見送りをしてあげましょう。また散骨をお願いする側も後が不安であれば手順をこと細かく書いて遺しておくのも良いかもしれませんね。
 

 

関連書籍


[amazonjs asin=”4087815323″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”0葬 ――あっさり死ぬ”]
[amazonjs asin=”4023311979″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”お墓に入りたくない! 散骨という選択”]

 

スポンサーリンク